びび庵

今日という新しい日に

手術の前後と翌日

治療の記録がつづきます。

vivian2020.hateblo.jp

同室の人に昼食が配膳されたころ、看護師さんがやってきて言いました。『さあ、手術室へ行きますよ~ 靴を履いてくださいね』

手術室まで歩いて行って、終わったらベッドでここに戻るんだそう。

いよいよとなりました。

もう後戻りはできませんが、(ここで、やっぱりやめます!って言って猛ダッシュしたらどうなるんだろう)などと想像しながら、色々な機材が並ぶ細長い通路を看護師さんの後ろについて歩きました。

手術室には担当医師のY先生と麻酔科の先生、他に3,4人くらいの看護師さんが待機していました。

体の幅ギリギリくらいの細いベッドに仰向けになるよううながされ、麻酔の先生が顔を覗き込むようにして言いました。

『今から麻酔の点滴をしますね。ゆっくり呼吸してください』

私は天井を見つめながら自分の呼吸を観察していました。

***

暫くして、ガムが引っ掛かったような、吐き出したいのに出せないような、猛烈な違和感を喉に感じ『大丈夫ですよ~ 終わりましたよ~』という声が聞こえました。

(!?)見慣れたカーテンが見えて、どうやら手術が終わって部屋に戻ったようです。

窓の外は日が暮れていて真っ暗でした。タイムワープしたような不思議な感じ。

脚には血栓予防の器具(エステで使う、ふくらはぎを揉むようなもの)が付いていて規則的にシュポーシュポーという音が聞こえます。

看護師さんに『痛みはどうですか?』と尋ねられ、そう言われると痛い気がしてきて『ちょっと痛いです』といったら座薬を入れられました。

朦朧としながら枕元のスマホを手に取り、友人からきたLINEを確認してまた寝ました。

薄暗い中、天井と点滴が落ちるのをぼんやり眺めながらうつらうつらとその夜は過ぎていきました。

***

明けて翌日。

あさイチでベッドから立ち上がれるか、歩けるかの確認後、尿道カテーテルが外され、点滴台を杖替わりに自力でトイレに行きました。

食事は昼からで、重湯と少しのおかずとお茶が出ました。夕食も似たようなものだったと思います。

お腹の痛みは思ったほどではなく、処方された痛み止めで十分でした。

ただ、この日は緊張が取れてどっと疲れが出たのと、点滴が続いていたのでトイレに行く以外は寝て過ごしました。

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